モーツァルトの交響曲「ジュピター」@ブラオケ東京発
ブラボー!オーケストラ
2012.12.02. Sun. 19:20-20:20 NHK-FM
解説 吉松隆 (作曲家)
東京からの放送です。
- 東フィル 第58回東京オペラシティ定期シリーズから -
「交響曲 第41番 ハ長調 K.551“ジュピター”」
モーツァルト作曲
(36分04秒)
(管弦楽)東京フィルハーモニー交響楽団
(指揮)チョン・ミョンフン
~東京オペラシティ・コンサートホールで収録~
<2010/11/25>「交響詩“ティル・オイレンシュピーゲルの愉快ないたずら”
作品28」
リヒャルト・シュトラウス作曲
(15分40秒)
(管弦楽)東京フィルハーモニー交響楽団
(指揮)飯守泰次郎
~東京オペラシティ・コンサートホールで収録~
<2010/10/31>NHKのサイトより。
まずは、予習。
時間がないので、モーツァルトの交響曲ジュピターに絞りました。
「…間違いなく同じ旋律なんですよ。それに気がつくと、思わず、戦慄が走る……」
2012年9月26日 池辺晋一郎さんのN響定期の解説より。
o(*^▽^*)o
モーツァルト作曲
交響曲第1番 変ホ長調 K. 16
第2楽章に、ジュピター音型が!!
モーツァルトは8歳だった!!
交響曲第41番 ハ長調 「ジュピター」 K. 551
第4楽章 この最後の交響曲の終楽章でジュピター音型が再び、主旋律として堂々と出てくる。
8歳の頃書いたことを意識したわけではなく、無意識に再び書いてしまった!?。
余談ですが、この番組の後の「リサイタル・ノヴァ」を聴いていて、フランクのヴァイオリンソナタにも、ジュピター音型と同じ旋律が出てくることを発見しました。
西村朗さんのお話より (7/3 '11 放送 N響アワー)
(第4楽章) 恐らくモーツァルト以降の作曲家が最初に出会った時唖然とした!?
奇跡の楽章。完璧を超えた世界。神業の世界。
ポリフォニー (対位法)・フガートを取り入れて作曲。
4つの主題。
* 4分の4拍子の記号を書いてしまいました…… 正しくは2分の2拍子ですね。
コーダでこれら4つの主題が重なってフガートが形成される。こここそ、神業の中の神業。
作曲史上の奇跡!。
~~昨夜ですが、なかなか寝付けず、このことを思い出したのか、「平清盛の4つの主題で4重フーガを書きなさい」などという、トンでもないメッセージが……。頭の中で何時間も、明け方まで鳴り響いておりました。……書きたいですね(笑)。
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チョン・ミョンフンさん指揮のモーツァルト「ジュピター」交響曲は、この曲の特徴ともいえる、男性的・女性的のコントラストがとてもよかったです。力強さと、優雅&繊細さ。まるで Jupiter と Juno (男神と女神) みたい。
(12/03 '12)
吉松先生の解説の要約です。
交響曲というジャンル。ハイドン-モーツァルト-ベートーヴェンが、ホップ・ステップ・ジャンプみたいな感じで基本的な形を作り、ベートーヴェンの9番で完成、というよりかは再び破壊してしまった!?
モーツァルトの「三大交響曲」39、40、41番は、モーツァルトが亡くなる3年前、32歳の時に、ほぼ連続して書かれた。それぞれ3つが違ったキャラクターを持っている。
とりわけラストの41番ハ長調「ジュピター」は、モーツァルトの作曲技法の粋を極めた* 作品~ 「ここまでわたしは作曲の技術を導入できる!」 的な、技術をある程度誇示するような意志があったのかも。
非常に音楽的に内容が濃く、インスピレーションとか天才的というよりは、がっちりと書かれた、音楽的に整合性のある、巨大な教会とか建築物のような形で作られている点で突出している。
モーツァルト自身は「ジュピター」~ ローマ神話の最高神~ といった、ロマン派的なイメージはなかったのかもしれないが、作曲技法の粋を投入した、それ自体が光り輝くような凄い効果を生んでいる。そしてこれが晩年のハイドン、ベートーヴェンらに大きな影響を与える。その勢い~全身全霊で強大な交響曲を書く、という歴史は私 (吉松先生) の代まで延々と続いている。それだけ歴史的にも重要な、また完成度の高い作品に結実している。フィナーレの、光り輝くような素晴らしいフーガを聴いて、かつてリヒャルト・シュトラウスは「天に居るような気がした!」と語った。
* 粋を極める (すいをきわめる): その道のもうこれ以上無理だというところまでやること。
「フーガおたく」としては、バッハを神様みたいに思ってきたのですが、実はモーツァルトもこの交響曲でフーガを高みまで窮めたのですね。
その時代の、その作曲家が、かつてのバッハやヘンデルから学んだポリフォニーやフーガのテクニックを、どのように新たな作品へと結実させていくのか。その歴史は21世紀を生きる自称フーガおたくのワタクシの代まで延々と続いている。そのことでも歴史的に重要な完成度の高い作品に結実しているといえます。
(~~などと、シンフォニスト・ヨシマツの言葉をもじって、ポリフォニスト・ムラヤマが、かっこつけて語ってみました。)
(* ̄ー ̄*)
リヒャルト・シュトラウス作曲
「交響詩“ティル・オイレンシュピーゲルの愉快ないたずら”
作品28」
こちらは今回、予習はしなかったのですが、相変わらず楽しい曲ですね。
あまりにも悪戯が度を過ぎていた故に、ラストで処刑されてしまったが、どこからともなくティルの笑い声が……… なんだかこういったストーリーが面白いですよね。
これは、私が高校2年だったかな、町の市川市文化会館に、ウォルフガング・サヴァリッシュ指揮フィラデルフィア管弦楽団がやってきて、私は招待券をもらって、聴きに行きました。前半のプログラムで演奏していたのです。面白い曲だなーと思いました。ちなみに後半のメインプログラムが、あのドヴォルザークの「新世界より」交響曲だったんです♪♪♪。
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